この本を読もうと思ったきっかけは、人間関係に悩んだからです。
何故、初対面で会話もろくにしていないのに自分はそのような対応をされるのか。
相手が誰にでもそうする人ならばまだしも、そうではない場合。
性別や見た目もあるかもしれませんが、他に何か原因があるのではないかと思って、手に取った本がこちらです。
おおまかな話の筋としては、人を【ギバー】【テイカー】【マッチャー】の3種類に分類して、その中でもギバーについて、どのような人なのか深く掘り下げています。
簡単に3つのタイプを説明すると
【ギバー】
GIVER。他人に惜しみなく与えられる人。
【テイカー】
TAKER。他人に与えるより、常に自分が多く受け取ろうとしている人。
【マッチャー】
MATCHER。与えることと、受け取ることのバランスを考えて行動する人。
まさに私は【ギバー】でした。
しかし本のサブタイトルの通り、『与える人=ギバー』が成功する時代ならば、私何故嫌な思いをしなければならなかったのか。
それは私が間違った【ギバー】としての振る舞いをしていたからです。
【ギバー】は基本的に相手の立場に立って物事の話を進め、ゆるいコミュニケーションを使って、関係性を築き、ビジネスも成功につながります。この本の中でも、【ギバー】がいかにビジネスで成功しているかが書かれていました。
しかし、気を付けなければいけないのは、自己利益への関心が低い【ギバー】は、他人にいいように使われて身を滅ぼしてしまうとういことです。
勿論、いいように使う人が【テイカー】です。
本書では自分がギバーであることを知れたことと、世の中に【テイカー】という種類の人がいることに気づけたことでした。
【テイカー】は初め、【ギバー】の振りをして近づいてきます。
ちなみに愛想がいい=ギバーではありません。「感じがいいか悪いかは、その人が自己中心的か他者中心的かとはまったく関係ない。」と書かれています。
良い人と思ってたけど、それは打算的で利益になると思って優しくして近づいてきていただけの人。振り返ると周りにいませんでしたか?
【ギバー】になることは簡単だと思いますが、それを自分のモチベーションとし、自分の利益も追及しながら周りの人々にもギブしていく、持続可能な【ギバー】であることが必要です。
この本はビジネス書で、ハードカバーで374ページ。しかも著者はアメリカ人のため、登場人物もカタカナの名前ばかりで、誰の話をしているのか分からなくなってきます。
でも、疲れてもう途中で読むの辞めようかな…と思って次のページをめくると、心にずどんと響く一言があって、思わずメモってしまう。そんな1冊です。
中々骨太な本ですが、人間関係に悩んでる方はぜひ読んでみて欲しいです。翻訳者の前書きの言葉を借りると「読めばついつい心と体が動いてしまう本」そんな本です。
とても良い本なので、この「GIVE & TAKE」の理論を、もっと日常の人間関係(ママ友みたいな)に落とし込んで、登場人物も全員日本人といった内容で、誰か1冊本を書いてくれれば、もっと広く読まれるのではないかと思うのですが。